下記にて解説したBlue Guide最新版は、EU OJ、Official Journal of the European UnionはC272 Information and Noticesとして、
2016年7月26日付で発行されています。
最新版はこちらからどうぞ
2000 年に発行されたブルーガイド[注1]は現在、NLF(New Legislative Framework)[注2、注3]の実施予定に合わせて、サプライ・チェーンの定義と責任や市場監視の方法強化など、大幅な改定が検討されています。改定について予想される構成について参考情報を提供いたします。
*下記表中のタイトルをクリックすると詳細へリンクします。
日本語タイトル | 英語タイトル | |
---|---|---|
1 | 物品の自由な移動の規則 | Regulating the free movement of goods |
2 | EU法はいつ製品に適用されるのか? | When does EU legislation on products apply? |
3 | サプライ・チェーンの関係者 | Actors in the product supply chain |
4 | 製品要求事項 | Product requirements |
5 | 適合性評価 | Conformity assessment |
6 | 技術情報とマーキングの義務 | Technical information and marking obligations |
7 | 市場監視 | Market surveillance |
8 | 工業製品のEU内での自由な移動 | Free movement of industrial products within the EU |
9 | EEA協定 | The EEA agreement |
10 | 工業製品に対するEU法の国際的視点 | International aspects of the EU legislation on industrial products |
11 | 付属書 | Annexes |
参考資料 |
従来のオールドアプローチ、ニューアプローチ/グローバルアプローチに、NLFの内容を取り込んだ改定を行なう。例えば従来の製造物責任指令85/374/EECの製品品質に責任を持つ者の範囲が生産者のみならずサプライ・チェーンにも広がることもある。
改めて製品の making available, placing on the market, putting into service の概念を定義し、対象となる製品、対象となる地域について (EEA非EU加盟国との関税同盟の情報を含む)を明確にし、 意図された使用方法のみではなく、合理的に予見可能な条件を考慮した製品の安全性確保を要求している。
製造業者 (manufacturer)、製造業者から委任された代表 (authorised representative)、輸入業者 (importer)、販売業者 (distributor)、最終消費者(end-user)などの各エコノミック・オペレータを定義し、その役割を定めている。
必須要求、整合規格、適合の推定、適合の推定の撤回、整合規格の改訂などについて解説し、最後に必須要求への適合推定に整合規格を使わない方法について定めている。
適合性評価の枠組み (モジュール)について説明し、通知機関 (notified bodies)、認定社内機関 (accredited in-house bodies)、その他の適合性評価機関(Conformity assessment bodies)の役割や、それらの認定や通知のシステムを定めている。
技術文書(Technical documentation)、適合宣言書(Declaration of conformity)、CEマーキング(CE marking)などの内容および貼付方法を定め、CEマーキングの不適切な使用に対する対処方法や罰則を定めるよう加盟国に求めている。指令で要求されているCEマーキング以外のマーキングの仕方に付いても定めている。
市場監視に責任をもつ組織はどこか、市場監視の方法、情報交換システム、罰則について定めている。セーフガード機構 (危険な製品の流通の制限など) について定めている。 製品の該当指令に適合に責任を持つ者を追跡可能にするための要求と各エコノミック・オペレータの役割を定めている。
製品の自由な流通を保証することと流通を制限する条件を定めている。
EFTA加盟国との関係を定めている。
工業製品に対するEU加盟国以外の諸国との協定やMRA、WTO貿易の技術的障害に関する協定(WTO/TBT協定)を扱っている。
特にDecision 768/2008/ECに基づく適合評価手順、品質保証システムを必要とするモジュール、ISO 9000 との関係、CEマーキングについての良くある質問など、旧版にあったものを含め、各種参考資料を掲載する。
NLF については Regulation 765/2008 [2] (認定、市場調査などについて)、及び Decision 768/2008/EC [3] (適合性評価、適合宣言、各エコノミック・オペレータの役割、通知機関の運用などについて) で述べられており、EMC指令や低電圧指令などの既存のニューアプローチ指令もこれらを反映させた形で見直される予定です。
<注>
この件に関しまして、ご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせください。
Posted: 2013/05